アシスタント編 ⑤接客・接遇マナーⅤ 「ご案内」で差をつける!
「両手のマナー」
椅子に座ったり、立ったりするときに、片手で椅子を引いたりすると音がします。これはあまり格好のよい音ではありません。「両手のマナー」といいまして、「応用基本マナー」の根源があります。
椅子に座るときは両手で椅子を引き、椅子から立ち上がるときは、両手で椅子をしまう。そういった「よいクセ」を身につけてください。そうすると、すべての仕草が綺麗に見えるようになります。
お茶を習う人は、まず「ふすまの開け方、閉め方」から始まり、「畳のヘリを踏まないで歩く」ということを教わります。昨今、畳生活よりフローリング生活の人が多いので、ついこのような「綺麗な仕草」を忘れがちになってしまっているように感じます。
ぜひ、「両手のマナー」を身につけてください。「接客・接遇マナー」とは、このようにさり気なく行なう仕草・動作からお客様に感動を与えるものなのです。そしてその感動が、「もう一度行ってみたいサロン」へとつながっていきます。
お客様をご案内する
アシスタントの重要な役割のひとつに、「ご案内」があります。
1:サロン入口~フロントへ案内。
2:受付後~カウンセリングテーブルヘ案内。
3:セット面~シャンプー台~セット面へ案内。
4:施術終了後、テーブルへ案内。
5:会計終了後、出口へ案内。
このように、頭に浮かべただけでもいろいろな案内があります。また、施術提案の案内なども加えれば、数え切れないぐらいの案内の種類があります。
ここではお客様を案内している風景の写真を見てください。さり気ないご案内の仕方でも、お客様の斜め前に立ち、手を差し伸べて「こちらへどうぞ」とエスコートしています。お客様に対する心遣いが表れていますね。そして、お客様もそれを必ず感じているでしょう。BADの写真のように、ただの「業務」としてご案内するのとでは、天と地ほどの差があります。
案内の仕方ひとつで、サロンイメージは変わります。いくら上手な技術を持っていても、気遣いがなければお客様は失望されて、他のサロンへ行かれることになると思います。もう一度、お客様目線にて案内の仕方を振り返りましょう。
お客様目線の高さで案内する
お客様の目線の高さで、物事を見てください。必ずそこには、自分の高さとは違った気づきが出てきます。その気づきをひとつずつ改善していきましょう。
飛行機の「客室乗務員」は、子どもと接するときに、姿勢を低くして同じ目線の高さで話を聞いています。また、車椅子の方には、周りの物に触れることなく、すばらしい案内をしています。だから、案内されたとき気持ちがよいのでしょう。あなたもそのような接客姿勢にチャレンジしてください。