toggle
[クレーム対応・クレーマー対策]お任せ下さい!橋本コンサルタンツは、「サービス業」「美容業全般」のサロン経営、人材育成のサポートを行います。

【クレーム対応編】スタッフのミスに対して難くせをつけ「誠意をみせろ!」

これは「おカネを出せ!!」というようにストレートに要求してこず、「誠意を見せろ」と言ってくるケースです。
最終予約時間に来店したこの方。カットとトリートメントの施術を行ないました。施術終了後、ゆっくりお茶を飲み会計へ。そしてレジにて…。

 

クレーマー
「サービス券を出したのに金額が引かれていない! 店長を呼べ!!」

スタッフ
「?」

 

スタッフが入れ替わっていたので、実際にはもらったかどうかがわからない。

 

クレーマー
「社長を出せ!!」

 

この一辺倒で帰ろうとしない。
店長、対応するが話が前に進まず本部へ連絡する。
本部責任者が対応に出る。

 

クレーマー
「お前が社長か!」

本部責任者
「いえ、私は社長ではないですが、営業の責任者でございます」

クレーマー
「社長を出せ!!」

本部責任者
「私がお客様のお話を聞かせていただきます」

クレーマー
「お前のところの教育はどうなってるんだ!! 会計ひとつちゃんとできてないじゃないか!」

本部責任者
「お話はわかりました。再度、会計をやり直します」

クレーマー
「会計はわかった。ところで、もうこんな時間になったんだ。誠意を見せろ!!」

本部責任者
「誠意と申しましても…。どのようなことでしょうか?」

クレーマー
「お前は、馬鹿か!? 会社の誠意のことだよ!!」

本部責任者
「と、おっしゃられましても、サービス券の値引き以上はできませんが…」

クレーマー
「こっちは気分を害されたんだぞ! 誠意だ、誠意を見せろ!!」

本部責任者
「わかりません。教えてください」

 

約2時間のこの繰り返しがつづく…。
前に店長とは「もしクレーマーが暴力を振るったり、物を投げたりしたら即110番通報せよ」と内々に打ち合わせ済み。
時間は深夜2時を回る。
これ以上長引かせても、明日の営業に支障をきたすと判断。

 

本部責任者
「わかりました。当店のオリジナルシャンプーです。お持ち帰りください」

クレーマー
「そうそう、これだよ!」

 

そう言いながら、おカネは取れないと判断したのか「わかった」と簡単に受け取り、顔が急に穏やかになり、

 

クレーマー
「ところで、もうこんな時間で電車もない。どうやって帰ったらいと思う?」

本部責任者
「私が、ご自宅までお送りいたします」

 

相手の住まいがわかれば二度と来店はしないため、そう言う。

 

クレーマー
「送ってもらわなくていい! タクシー代をくれ!!」

 

わたしたくなかったが、もう深夜なのでこれ以上もめるのは得策ではないと判断。

 

本部責任者
「わかりました」

 

5000円をわたす。

 

本部責任者
「お客様、今回のレジでの対応に関しましては、今後私どもの全店舗にて同じようなことが起きないよう、店長幹部全員に通達をしておきます」

 

総括ポイント

クレーマーは、自分の口からは絶対に「おカネ」という言葉を出しません。
「おカネ」という言葉を使った瞬間に、“恐喝罪”となり110番通報ができるからです。
また、暴力を振るったり物を投げたりもしません。
こんなことをするような人はクレーマーではなく、むしろ単なる乱暴者です。

どのようなケースでも大切なことは、「クレーマーには、二度と来店はさせない!」ということです。
そのためにも、最後に必ず言わなければいけないのが「今回の件を二度と起こさないためにも、全店舗店長幹部全員にお客様のことをミーティングして伝えます」という言葉です。
クレーマー仲間に「あの店はこの角度から攻めたらおカネが取れるぞ」と言われないために必要です。

クレーマーの共通点は、名前・住所・電話番号などに「ウソ」が多いことです。
「当サロンは自宅確認をします」という姿勢を見せることで、あっさりと引くこともあります。
また、クレーマーが帰らない場合は、「営業妨害」として警察への連絡も必要だと思います。

 

反省ポイント

  1. フロントがしっかりとサービス券の確認をしなかったこと。
  2. 店長が責任を持って対応しなかったこと。
  3. 責任者がクレーマーにシャンプーをわたしたこと。
  4. 責任者がクレーマーにタクシー代をわたしたこと。
Pocket

関連記事