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【クレーム対応編】エクステンションをして、頭皮に炎症が起きたので慰謝料請求!

「最初から施術料金をタダにして、慰謝料を取ってやろう」とするケースです。

駅前でアシスタントが「新規エクステンション・キャンペーン」のチラシを配布しました。
ある日、そのチラシを持って新規の20歳前後とみられる女性が来店。
スタイリストが要望通りエクステンションの施術を行ないました。
施術終了後、支払いは普通に終わり帰られるが、3日後、サロンに電話が入ります。
問題は、たちの悪いクレーマーの母親がいたことです…。

 

クレーマー
エクステをしたところが赤くなり炎症が起きてるのよ!
おカネ返して!!
あとね、エクステも取りたいから、外す分のおカネもちょうだい!

担当者
わかりました。ぜひ、一度見せてください。

クレーマー
もう店には行きたくない…。
エクステ外すから、エクステ代と外し代を一緒にちょうだい!

担当者
何度も言いますが、まず一度見せてください。

クレーマー
行きたくないって…、言ってるでしょ!

 

クレーマーの母親が電話に出る。

 

母親
娘がショックを受けてて、外にも出たくないって言ってるのに、それでも店まで来いっていうの!!

 

あまりの剣幕に、担当者はおよび腰になってしまう。

 

担当者
わかりました。

母親
今から私が店に行くから、おカネ用意しておいて!

担当者
わかりました。

 

夕方、クレーマーの母親と名乗る人がサロンに来店。

 

フロント
お待ちください。担当者を呼びますので。

 

担当者、店長と一緒にクレーマーの母親に会う。

 

店長
申し訳ございません。お嬢様は、病院に行かれましたか?
当店では、保険もきちんと入っておりますので、まずは病院に行かれて診断書をお出しください。
もちろん、病院費用はこちらで持たせていただきます。

母親
娘がショックを受けていて、外に出たがらないのよ。
病院行ったら、もらってくるわ。

 

担当者、施術料金とエクステの外し代金をわたす。
その1カ月後、またその母親からサロンに電話が入る。

 

母親
まだ娘がショックを受けていて困ってるのよ。
ところで、慰謝料はどうなってるの!?
今から店に行くから、きちんとしてよ!

 

店長が本部責任者に連絡する。責任者がサロンに来店された母親に会う。

 

母親
慰謝料はどうなったの!?

責任者
お客様、慰謝料と申しましても、当店では施術料金ならびにエクステの外し代金もおわたししておりますし、病院に行ってくださいと何度もお願いしておりますのに、まだ行かれませんし…。

母親
何、言ってるのよ!それなら知り合いの弁護士に言うから!!

責任者
どうぞ、弁護士さんに言ってください。
当店では、できる限りのことを言わせていただきました。
にもかかわらずお嬢様の頭皮の炎症も見せていただけず、エクステを当店で外させてくださいというお申し出も叶わず…。

母親
弁護士に言うから!!

 

捨てセリフを吐いて帰られる。
3日後、母親からサロンに電話が入り、フロントから責任者へつながる。

 

母親
慰謝料はどうなっているの…!

責任者
お客様が弁護士を立てるとおっしゃられましたので、当店も顧問弁護士に相談しました。
お互いの弁護士同士で話をするので、これ以上お客様と話はしないようにと言われております。

母親
何、言ってるの!!!!

 

“ガシャン“と電話が切れる。
その後、一切連絡が入らなくなる。
もちろん、Bリスト(ブラック者、問題のある人リスト)に載せて、全員へ通達する。

 

総括ポイント

このような最悪のクレーマーも最近は多いようです。
「弁護士に言う」、「消費者センターに言う」と言えば、サロンは困って慰謝料を払うと思っているみたいです。

気をつけなければいけないことは、サロンとして“毅然とした態度”(この章「初期対応」参照)で対応することです。
金額の大小にかかわらず、おカネを支払ったことにより、この店はお金を出すとクレーマーに思われてしまったことは重大な問題です。

 

反省ポイント

  1. 頭皮の炎症の事実を確認していないこと。
  2. お客様の言いなりに、施術料金と外し代金を支払ったこと。
  3. サロンで傷害保険に入っているのに、もっと強く診断書の要求をしなかったこと。
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